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外国人雇用でミャンマー人に特化した採用戦略で企業の成長を支援する特定技能外国人登録支援機関、ネクストドアです。
雇用していた外国人労働者がある日から突然来なくなってしまった。
このようなことは、実は珍しいことではありません。
ニュース等でも、技能実習生の失踪が取り上げられていますが、それもごく一部。
実際、現場ではもっとあるでしょう。
でも、それを理由に雇用をためらうのはもったいないかもしれません。
失踪してしまうのにはそれなりの理由があります。
その原因を把握し、きちんと対策、対応すれば、一緒に働く仲間として、問題なく働いてもらえるはずです。
今回はそんな外国人労働者の失踪について、原因と対策、影響などを解説いたします。
今後、特定技能など外国人労働者の雇用を検討されている方や、採用したいがためらっている方に、ぜひご覧いただければと思います。
特定技能外国人の失踪者は少ない?
結論から言いますと、特定技能外国人に関しては、失踪者は比較的少ないです。
出入国在留管理庁の調査(技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議(第1回))によると、特定技能の失踪者は、令和3年度で76名。
これは、特定技能外国人全体の割合からするとわずか0.14%です。
業種としては、農業や飲食料品製造業が多くを占めています。
それに対して技能実習生は、同庁の調査によると、同じ令和3年度だけで失踪者数は7,167名。
数だけ見ても多いですが、全体の割合から見ても1.8%と、特定技能を大幅に上回ります。
特徴としては、国籍別ではベトナムが全体の60%以上を占めること。
分野別では、建設分野での失踪が50%を超えることが挙げられます。
なぜ、このような差があるのでしょうか?
そもそも、失踪してしまう理由は何なのでしょうか?
次項で詳しく見ていきます。
外国人労働者の主な失踪理由
法務省が行った調査によると、外国人労働者の失踪理由で最も多かったのは賃金の問題でした。
実際、受け入れ企業の中には最低賃金以下で働かせたり、契約賃金違反だったり、不当に低い賃金となっていたケースがありました。
それは、失踪したくもなりますよね。
他の失踪動機としては、指導が厳しいといった人間関係のこと、長時間労働などの労働条件や内容に関すること、暴力を受けたなど差別にも関わるようなことまで様々あります。
そして、特に不当な労働条件に関しては、労働力としてではなく技能移行を目的としている技能実習生に対して行われがちなのです。
もちろん、いずれにせよ違反なのですが。
また、特定技能の場合、転職が認められていることが大きいです。
条件や人間関係に問題がある場合は、同じ分野の別の企業への転職が可能。
失踪することは外国人労働者本人にとっても当然リスクのあることですから、
特定技能外国人にとっては、失踪する方がデメリットが多いとも言えるのです。
こうした点から、特定技能外国人は、技能実習生よりも圧倒的に失踪率が低いと言えるでしょう。
しかし、ゼロではないので、もちろん油断はできませんし、労働条件や人間関係は当然、良好に保つべきです。
もしも失踪者が出てしまったらどうなる?
万が一、失踪者が出てしまったら受け入れ企業にはどのような影響があるのでしょうか?
特定技能外国人の受け入れ要件の中に、以下のような記載があります。
特定技能雇用契約の締結の日前1年以内又はその締結の日以後に、当該特定技能雇用契約の相手方である特定技能所属機関の責めに帰すべき事由により、外国人の行方不明者を発生させていないこと。
つまり、直近1年間の間に、企業側の責任により失踪者を出している場合、特定技能外国人を雇用することはできません。
また、一度失踪者を出してしまうと、その後1年間は受け入れができなくなるだけでなく、雇用中の特定技能外国人も退職させ、転職のサポートをすることになります。
そして、この失踪者というのは同じ特定技能に限らず、技能実習生の場合も同様です。
同じ企業内で技能実習生も特定技能外国人も雇用していたとして、そのうちの誰か一人でも失踪してしまうと、その他すべての特定技能外国人の雇用に影響してしまうのです。
最悪の場合、過料、刑事罰だけでなく、5年間新規の人材が受入禁止になります。
こうなると、一気に人材不足になりますよね。
ただ、ここまでのペナルティが科されるケースはそこまで多くありません。
きちんとした労働環境や受け入れ態勢ができていれば過度に怖がる必要はないでしょう。
次で対策について詳しく解説します。
失踪を防ぐ対策は?
先の「外国人労働者の主な失踪理由」の項でもお伝えした通り、その理由の多くは、賃金にせよ、人間関係にせよ、企業や周りの人による不当な扱いを受けたことによるもの。
技能実習も特定技能も、きちんと各制度のルールを遵守していれば、ほとんど失踪されることはないでしょう。
あとは、他の従業員やお取引先などの関係者への理解、協力を求めることは必要です。
差別やパワハラをしないことはもちろん、言葉や文化の違いを理由に避けて孤立させたり、仕事上必要なコミュニケーションも取らなかったり、といったことがあると、日本人でも辞めたくなりますよね。
失踪しないまでも、特定技能の場合は転職される可能性もあります。
他には、受け入れ企業や登録支援機関のサポートが充分か?
外国人労働者の悩みや相談に寄り添う努力をしているか?
できる限りの福利厚生や待遇改善はできているか?
といったことがポイントです。
でも、これらは特別なことではなく、日本人労働者でも同じことですよね?
外国人労働者を失踪させないために特別待遇しろということではなく、基本のルールをしっかりと守った上で、日本で困らないよう、できるだけのサポートをする姿勢があれば、きっと、その誠意は国籍関係なく伝わるはずです。
まとめ
外国人労働者関連で調べると必ず出てくる失踪の話。
しかし、そうなるにはやはり、それなりの理由があってのことなのです。
企業側が各制度をきちんと理解し、ルールを守り、共に働く仲間という意識で接すれば、失踪は防げるでしょう。
それでも不安だな…という企業の方は、、ぜひ一度、ネクストドアの「外国人採用戦略診断セッション」を受けてみてください。
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