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外国人雇用でミャンマー人に特化した採用戦略で企業の成長を支援する特定技能外国人登録支援機関、ネクストドアです。
日本の深刻な人手不足を解消するために作られた制度である特定技能。
この在留資格を得るには一定の条件があり、日本語能力や、ある程度の知識・技能も求められます。
これにより、即戦力となる外国人労働者を受け入れやすくなり、人材を確保できるチャンスが広がりました。
ただし、いくら一定の条件があるとはいえ、外国人労働者は日本での雇用条件や生活をよく理解しているわけではありません。
特定技能外国人を雇用するには、企業側が様々な面で支援する必要があります。
今回は、その支援の中でも義務化されている「生活オリエンテーション」に焦点を当てて解説します。
これから特定技能外国人の雇用を検討されている方は、ぜひ最後まで御覧ください。
生活オリエンテーションとは?
まず、特定技能外国人を雇用した場合は、支援計画を策定した上で、その計画に基づき、様々な支援を実施していくことが求められます。
その支援内容には、「義務的支援」と「任意的支援」の2種類があり、義務的支援は、必ず実施しなければいけません。
そして、生活オリエンテーションは義務的支援にあたります。
これは、特定技能外国人が入社した後に行うオリエンテーションのことで、日本での仕事や暮らし、社会生活を安定的かつ円滑に行えるようにすることを目的としています。
同じ義務的支援の中に「事前ガイダンス」というものがあります。
よく混同されますが、こちらは業務内容や報酬などの労働条件・日本での活動内容・入国手続き・その他支援内容についてのガイダンスなので、全く別物であることに注意が必要です。
どちらも外国人労働者にとって非常に重要な情報提供の機会となるので、それぞれ間違いなく実施して下さい。
生活オリエンテーションの実施方法と手続き
それでは、具体的な生活オリエンテーションの実施方法について見ていきましょう。
実施するタイミング
特定技能外国人が入社(雇用契約を結んだ)後。
入国もしくは在留許可後、遅滞なく実施することが求められます。
生活に関する情報提供の場なので、できるだけ早く実施することが望ましいでしょう。
実施方法
対面での実施だけでなく、テレビ電話や動画視聴によって実施することも可能。
ただし、特定技能外国人からの質問等に対応できるよう、連絡が取れる体制にしておく必要があります。
また、対象者がしっかりと理解できる言語で実施する必要があるので、母国語での対応方法も検討しなければなりません。
実施時間
提供した情報をしっかりと理解してもらうため、8時間以上の実施が求められています。
しかし例外として、技能実習生からの移行や留学生等、同一機関で引き続き特定技能外国人として雇用するような場合は、労働および生活環境があまり変化しないため、4時間程度の実施でも構わないとされています。
ただし、生活環境があまり変わらなかったとしても、転職などで受け入れ機関が変わる場合には、新しい受け入れ機関で再度、生活オリエンテーションを実施する必要があります。
実施後の手続き
生活オリエンテーション実施後は、生活オリエンテーションの確認書(参考様式5-8号)(出入国在留管理庁ホームページにフォーマットあり)に記録しておく必要があります。
あくまでも書類の作成・保管義務があるのみで、出入国在留管理庁への提出義務はありません。
ただし、実施したことの証明のため、書類には特定技能外国人に署名してもらった上で保管しておくようにしましょう。
生活オリエンテーションの内容
続いて、生活オリエンテーションで提供すべき情報の中身を紹介します。
日本の法に関すること
在留カードの不携帯が罰則対象になることや、銃刀法違反について、違法薬物の所持についてなど、「日本で違法とされること」を理解してもらう必要があります。
知らないばかりに罰則を受け、在留資格を剥奪される可能性もなくはありません。
交通ルールや交通機関の利用について
日本と外国とでは交通ルールが異なるものもあります。
日本における交通ルールを理解してもらいましょう。
また、生活圏で利用できる交通機関、特に通勤に最適な交通機関とその利用方法、通勤定期券やICカードの購入・利用方法の説明が必要です。
生活に必要な情報提供
生活圏におけるスーパーやコンビニ、ドラッグストアなどの生活必需品を購入できる場所を知らせたり、医療機関や金融機関の所在地や利用方法など、生活をする上で必要な場所・その利用方法や、利用する上での注意点・マナーなどを伝えることも必要です。
災害情報などの入手方法の説明
行政などから提供される、気象情報や災害情報などを入手できるサイトやアプリなどを紹介しておきましょう。
できれば母国語で情報提供をしてくれる媒体が望ましいです。
公的機関に対する手続きに関する情報提供
受け入れ企業(所属機関)との契約など、届け出の必要性や方法の説明。
居住地や在留資格に関する届け出の方法の説明。
健康保険や厚生年金保険、源泉徴収、特別徴収など、社会保険や税に関する手続きや制度の説明など、
日本で労働、生活する上で必要な公的手続きや知識に関する説明が必要です。
こちらはなかなか理解してもらうのが難しい内容でしょう。
支援に関する情報
相談や苦情の申し出をすることができる公的機関や、支援機関の連絡先を通知しておきましょう。
具体的には、公的機関だと地方出入国在留管理庁・労働基準監督署・ハローワーク・警察署・最寄りの市区町村など。
支援機関の場合は、担当者の氏名と連絡先を伝えましょう。
また、それぞれどのようなケースで相談可能なのかも併せて説明する必要があります。
生活オリエンテーション実施にあたってのポイント
生活オリエンテーションを行うにあたり注意したいポイントは3つあります。。
対象の特定技能外国人が十分に理解できる言語で実施すること
生活オリエンテーションで提供する情報は、日本で労働・生活する上では欠かせない知識となります。
その為、理想は対象者の母国語で実施すること。
もしそれが叶わなくても、対象者が充分に理解できる言語で行いましょう。
手続きなどは、必要に応じて同行・補助する
公的機関などへの各種手続きについては説明するだけでなく、必要に応じて各窓口に同行し、書類作成や提出の補助をすることが求められます。
特に離職時の国民健康保険や国民年金の手続きは日本人でも複雑なもの。
できるだけ同行することが望ましいとされているので、留意しておきましょう。
登録支援機関へ委託する方法も
自社内で生活オリエンテーションを実施できる人も時間もない、という場合は、登録支援機関へ委託する方法もあります。
登録支援機関とは、生活オリエンテーション含め、支援計画の策定や在留申請の手続きなど、特定技能外国人受け入れ全般をサポート、代行してくれる機関です。
委託料はもちろん発生しますが、より確実に、社内の人手を使わず実施できます。
まとめ
特定技能外国人を雇用した場合、必ず実施しなければいけない生活オリエンテーション。
受け入れた外国人労働者が安心して暮らし、長く働いてもらうためにも、丁寧な情報提供と説明が必要です。
もしも自社内での実施が難しい場合は、支援機関への委託も可能。
当社にもご相談いただけますので、お気軽にどうぞ。
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