日本で働く外国人労働者にとって、日本の銀行口座の開設は不可欠です。

給与の受け取りや、電気やガス代といった生活費の支払いにも必要です。

しかし、外国人が日本の銀行口座を開設するには、在留カードの提示や住民票の提出など、いくつかの条件を満たす必要があります。

また、言語の壁や銀行による審査といった課題も少なくありません。

この記事では、外国人労働者が銀行口座を開設するための条件や手順、注意点を解説するとともに、受け入れ企業が提供すべきサポートについて詳しく紹介。

外国人労働者が安心して日本での生活・就労をスタートできるよう支援します。

これから外国人労働者を採用する、あるいはご検討中の企業様はぜひともご一読ください。

外国人労働者が日本で銀行口座を開設するための基本条件

外国人労働者が日本で働き、生活していくには、日本の銀行口座が必要です。

しかし、日本で銀行口座を開設するためには、いくつかの基本条件を満たす必要があります。

まず最も重要なのは、日本での合法的な在留資格を持っていること

具体的には、在留カード特定活動ビザなど、現在の在留状況を証明できる書類が必要です。

90日間の観光ビザなど、短期の滞在者は口座を開設することはできません

また、在留カード等を持っていても、その滞在期間が6カ月に満たない場合は「非居住者」とみなされ、非居住者は「外国為替及び外国貿易法外為法」の規定により普通口座を開くことができません。

実質、日本での滞在期間が6カ月以上でなければ、外国人は銀行口座が開設できないことになります。

次に、居住地の証明も必須です。

外国人労働者が日本で生活していることを証明するために、住民票の写しが必要となります。

さらに、日本国内で連絡が取れる電話番号が求められることもあります。

これは、口座開設後の連絡手段として重要だからです。

最後に、銀行は身元確認や本人確認を厳密に行うため、パスポートの提示を求めます。

これらの条件を理解し、必要な書類を準備することで、スムーズに銀行口座を開設することができます。

銀行口座開設の手順と必要書類

それでは、具体的な口座開設の仕方を見ていきましょう。

銀行口座の開設手順は、主に以下の流れになります。

まず、近くの銀行の支店を訪問し、口座開設の意思を伝えます。

銀行によっては、外国人向けに対応する特定の支店や窓口がある場合もあるため、事前に調べておくと便利です。

次に、必要書類を提出します。

主な必要書類は、

・在留カード

・住民票

・パスポート

です。

これらの書類は、銀行によって求められる内容が異なる場合があるため、事前に確認することが重要です。

書類が揃ったら、口座開設の申請書を記入します。

この際、多くの銀行では日本語での記入が求められるため、日本語が不慣れな場合は企業のサポートや通訳が必要です。

申請が受理されると、通常1週間ほどでキャッシュカードが郵送されます。

カードが届いたら、口座が正式に利用可能となり、給与の振り込みや、もろもろの支払い、引き落としが行えるようになります。

外国人労働者にとって、日本の銀行システムに慣れるのは大変なことかもしれませんが、必要書類を揃え、正しい手順を踏むことで問題なく口座を開設できるでしょう。

銀行口座開設時の注意点とよくある課題

外国人労働者が日本で銀行口座を開設する際、いくつかの注意点と課題があります。

まず、言語の壁が大きな問題です。

日本の銀行では、日本語での対応が一般的であり、書類もすべて日本語で記入する必要がある場合が多いでしょう。

日本語が苦手な場合、手続きが非常に困難になることがあります。

このため、事前に日本語のサポートを受けるか、銀行側に外国人対応が可能な窓口があるかを確認すると良いでしょう。

また、銀行によっては外国人の口座開設に慎重な姿勢を取ることがあります。

例えば、一部の銀行では外国人の口座開設に対してより厳しい審査を行い、追加の書類や情報提供を求められる場合があります。

さらに、特定の職業や短期間の滞在者に対しては口座開設が拒否される場合も。

口座開設の際のもう一つの注意点は、銀行の選び方です。

メガバンクや地方銀行、信用金庫など、銀行の種類によって対応が異なるため、どの銀行が外国人に対して親和性が高いかを調査することが重要です。

これにより、手続きがスムーズに進み、トラブルを避けることができます。

受け入れ企業が提供すべきサポート

外国人労働者が日本での生活をスムーズにスタートできるよう、受け入れ企業がサポートすべき点は多岐にわたります。

まず、銀行口座の開設に必要な書類の準備を手伝うことが重要です。

外国人労働者がどの書類を用意すべきかを明確に伝え、住民票の取得方法在留カードの管理方法についてもアドバイスを行うと良いでしょう。

また、銀行での手続きには、できれば企業の担当者が同行することを検討すべきです。

特に、日本語に不慣れな労働者にとっては、口座開設の手続きは非常に難解。

企業側がサポート役として同行することで、手続きがスムーズに進み、誤解やトラブルを未然に防ぐことができます。

さらに、企業は事前に労働者がどの銀行を利用するかについてリサーチし、外国人に対する対応が良いとされる銀行を紹介することも有効です。

例えば、英語対応が可能な窓口がある銀行や、外国人の口座開設に理解のある地方銀行を選ぶことで、労働者のストレスを軽減することができます。

このように、企業が積極的にサポートを提供することで、外国人労働者は安心して日本での生活を始めることができ、受け入れ企業への信頼も増し、結果的に、優秀な人材を長期的に確保することにもつながるでしょう。

まとめ

日本で外国人労働者が銀行口座を開設する際には、在留カードや住民票などの必要書類を揃え、適切な手続きを踏むことが求められます。

しかし、言語の壁や一部銀行での厳しい審査など、課題も少なくありません。

受け入れ企業は、労働者がスムーズに口座を開設できるよう、書類の準備や手続きの同行、適切な銀行の紹介などのサポートを提供することが重要です。

これにより、外国人労働者が安心して日本での生活を始めることができ、企業も円滑な雇用環境を整えることができるでしょう。

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